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中部縦貫道から考える地域像

(前回の続きです)

また建設反対派の意見は一理ある。

地域を分断する、優良農地をつぶすことになる、景観や生態系を損ねる。

すべてその通りで、推進派と違い資料収集力では圧倒的に劣位にあるから、

それらを数値化することができればかなりの説得力がでるだろし、

ここまで提示されたうえで議論、推進されることが公平だと思う。

(この数値化の件は別途扱いたい。)

しかし、私は建設反対派ではない。

中部縦貫道建設には、もっと夢のある地域像を見出すことができるはずだ。

ここで改めて思うことは、

いま平場で話されていることは20年30年前の議論と

基本的に変わっていない。

時代の趨勢による価値観や地域像の変化に

もっと敏感で融通の利く交通政策を実施すべきではないか。

特に中部縦貫道の波田~中の湯間についてはどのようなルートとなるか、

現時点でもほぼ白紙。

よって当然に工期は何年かかるか、全く見通しはたっていないという。

これでは地元の道路活用法は五里霧中だ。

もっと現代的な絵を描ける人はいないのか。

そういえば数年前にスイスを訪れ、

グリンデルワルトからツェルマットに向かう途上、

カンデルシュテークという場所に至った際にカートレインに乗った。

カートレインとは、自動車に乗ったまま電車が自動車ごと

行先まで連れて行ってくれるものだ。

風光明媚な土地においては自動車をブンブン走らせるのではなく、

公共交通をうまく組み合わせながら利便性を図ろうという

環境配慮型の仕組みが伺える。

交通は地域像をそのまま反映する。

そもそも全国を自動車専用道で結ぶ計画に対して

なぜこの地域が最も遅れた地域になっているのか、

国にはもっと考えてもらいたい。

田中知事が待ったをかけたことも一種の住民の意思の表れともいえるし、

全国一律の道路づくりが日本最高峰の山岳地域にどのような影響を及ぼすか、

もっと柔軟に考える必要があるのではないか。

「ぜったいここに自動車専用道路を通してやるぜ」

「ぜったいここには道を通させないわ」

ではない、第三の道を望む。