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中部縦貫自動車道建設を考察する

昨日は中部縦貫自動車道建設・国道158号整備促進期成同盟会の総会だった。

今朝の信濃毎日新聞朝刊の1面で紹介されている通り、

松本波田道路の年度内着工が明らかとなった。

1996年度の事業化後、

実に20年以上の年月を経てようやく着工までこぎ着けるわけだが、

「ようやく完成にむけて動き出した」と歓迎する声と

「もうそんな道はいらないんじゃないか」と懸念する声の両方を耳にする。

本事業が長い年月を経て再び本格化し始めるにあたり、

「昔決まったことだから」という理由ではなくて、

いまなお〇〇という観点から必要な道路だ、

という再確認がなされなければ生産的な道路建設にはならない。

そこで、私見を交えながら改めて賛否両論を整理してみたい。

まず今回の動きを歓迎する声についてだが、これは私にとっては分かりやすい。

というのも、

私を含む地元の県議会議員は本期成同盟会の顧問という立場を頂戴しており、

建設推進の立場をとる会合に呼ばれたりすることが多い。

毎年総会に出席しているとあまり進捗が見られない年も多く、

その面からすると本年は大きな一歩を進めたということになるだろう。

この中部縦貫道を開通することにより得られるメリットは大きくは以下の3点といわれる。

〇「松本・上高地」と「飛騨高山・白川郷」を結ぶ広域観光ルートの形成

〇輸送コスト縮減やトラックドライバーの負担軽減等による物流促進・経済的効果

〇松本市西部地区での救急搬送時間の大幅縮減、救命率の向上

特に一点目の観光については昨今のインバウンドの流れをみると重要な観点だろう。

平成29年度の来訪者数を比較すると、

国宝「松本城」の来訪者は92万人に対し「飛騨高山」のまち並みは361万人。

この差は第一には徹底したまちづくりや観光政策の質によるものであって、

決して交通網の整備状況によるものではないが、

中部縦貫道を整備することによって北アルプス一円の回遊性を向上させ、

地域同士の相乗効果を生むことは重要である。

もっとも、2点目の

〇輸送コスト縮減やトラックドライバーの負担軽減等による物流促進・経済的効果

については北陸と関東を結ぶ輸送面から効用があることは理解できるが、

ではこの地元に対してどのような経済効果があるかは依然不透明と言わざるを得ない。

また3点目の

〇松本市西部地区での救急搬送時間が大幅に縮減され、救命率が向上する

についてはいかなる道路建設にもその論法が通ずる常套句であるから、

(要望書に「命の道」などと銘打つことはもうやめた方がいいと思う。)

総じて、これらの理由付けだけでは中部縦貫自動車道を建設する

必要性は希薄なのではないかとさえ思う。

~続く~